先月、久しぶりに台湾で開かれたドイツパンの講習会に行きました。今思えば、最初に台湾の講習会に行ったのは今から15年前にカリフォルニアレーズン協会の依頼で台北、台中、高雄とコンテスト受賞作品を代表とした各種パンの内容の講習会でした。

 言語は北京語ですが、非常に勤勉かつ努力家で英語も当たり前にでき、物を習得するハングリー精神と謙虚さには、いつも行くたびに感動します。また、台湾は上海、香港、タイなどから来やすいので、近年の講習会では、台湾人をはじめとして各国から学びに来ます。

 今の日本はいろいろな物事を教わることに対しての精神や意欲に欠けているような気がします。東京の専門学校や農業高校などで授業料を払ってきているのに、そんなやる気で本当に大丈夫かと常に感じ、こんな状態だと業界に入っても続きはしないのでは―と、考えさせられます。

 同じく感じるのは、義務教育の中学校です。役をやらせていただいていますが、ひと昔前と違い、一部だけですが、保護者の主張が常識を超えることがあり、子どもの教育のために本当にそれで良いのかと思うことがあります。やはり、学ぶということは、まずは保護者が教わる姿勢を正すことが大切だと思います。

 台湾の業界の方は素晴らしい精神のもと、日本の技術に追いつくために日頃、努力、敬い、今では世界のコンテストで輝かしい成績を出すまでになっています。

 以前、プロ野球の野村克也監督が3位から2位に行くより、2位から優勝する方が数倍も大変だと言っていましたが、私は優勝をキープする方がさらに大変だと思いました。

 抜かされて気がつく前に努力したいものです。

 (伊豆の国市、パン祖のパン祭実行委員長)