気温が下がり、乾燥もする冬は夏などと比べ、空気が澄んで景色もより鮮明だ。山はこれまでの緑から茶や黄に変わり、まるで額縁のない油絵を見ているよう。白波が立つ日が増えた海は、波の走る様子で風向きが分かる

 ▼伊東市内の景勝地から選定した「伊東八景」は、山あり、海あり、川あり、湖ありの“これぞ伊東”とも言うべき場所。冬は少し寂しげな雰囲気が漂うが、風や水の流れる音、鳥の鳴き声なども耳に入り、改めて豊かな自然を実感する

 ▼先週末、横浜市の「みなとみらい21」を訪れた。テレビや雑誌でよく見る特徴のある形をしたホテル、洗練された外観のビルなど近代的な建物が立ち並び、若者を中心に多くの人が歩いていた

 ▼人工物の美しさに加え、ビル内にはレストランや専門店、カフェなどが入る。ウインドーショッピングをするだけでも相当な時間がかかる。このおしゃれな地域を若者たちが好むのもうなずけた

 ▼伊豆は「人工」ではなく「自然」が特徴だ。「ジオパーク」(大地の公園)を活用して人を呼び込み、温泉や食、温かな接客でもてなす。JRの大型観光キャンペーンが近づく中、“一人勝ち”ではなく、伊豆の市町全てが潤う仕組みを早急に整えたい。