京都の老舗ベーカリー志津屋の看板商品「カルネ」のことがずっと気になっている。食べたことはもちろん見たこともないのだが、京都と聞くと必ず思い出す

 ▼以前に読んだ誰かのコラムに載っていた。京都駅から新幹線を使って東京に出張する際、土産に買っていくとすごく喜ばれる―というような話だった。カルネのことを愛情たっぷりに紹介していたことを覚えている

 ▼全国各地にはこのような知られざる名品がまだまだたくさんあるのだろう。そんな品々を広く発信しようという試みが地域ブランド商品認定事業だ。伊東商工会議所は「いとうのいいもの」と銘打って58品を認定している

 ▼同商議所のアンテナショップ「ぬくもーる」でも、伊東ブランド商品を扱っている。その中で観光客に一番人気があるのは伊東産のシラスを使った「しらすせんべい」。伊東でシラスが捕れることを知らない人が多いので、スタッフは漁や加工の様子を撮影した写真を見せて丁寧に説明している。すると伊東ならではの土産だと納得して喜んで買っていってくれるのだという

 ▼おいしいものは多い。選んでもらうため、これからはその品ならではの“物語”を加えることも必要になってくるのではないか。