近年、熱海市を訪れるたび、街のにぎわいに目を見張る。統計で宿泊数が2年度連続して300万人台に乗ったのを、飲食店や土産物店が軒を並べる通りを歩いただけで実感できる

 ▼しかし、地元の人は“昔のにぎわいが戻った”のとは違うと話す。それは客層。団体・宴会客から、家族・中高年女性などの小グループに代わっただけではなく、若者、とりわけ女子大生らのグループが増えたという

 ▼若者が多く利用する楽天トラベルの「2017年年間人気温泉地ランキング」で、4年連続1位になったことがそれを裏付けているよう。さらに今月発表された同社「18年女子旅に人気の温泉地ランキング」でも熱海が1位に輝いた。下呂、箱根湯本などを抑えての栄誉だ

 ▼増えている若者客はスマホ世代。ランチタイムともなれば手のひらで検索、目当ての店で行列を作り、街の活況を“演出”している。そこで熱海の社交業関係者に感想を聞いたら「人口が増えたのは昼間だけ」との答え。恩恵は夜の街までは届いていないという

 ▼先日、気になる記事があった。同市の12月末の人口は3万7510人、10年間で3719人減少した。中心部のにぎわいを全市に拡大するのは難しいことだが、喫緊の課題だ。