熱海市が先ごろ公表した2017年度市民アンケート調査の結果によると、生活実感の総合満足度で「満足」と答えた人は8・4%、「やや満足」は32・9%で、合わせて41・8%だった。前年度から0・5ポイント低下し、「やや不満」と「不安」の24・5%を大きく上回った

 ▼調査結果を詳細に見ると、満足度が高かった項目は環境衛生、安全性など。逆に物価、交通の利便性、公共施設の充足度は不満と答えた人が多く、物価については不満足度が7割にも達した

 ▼熱海の物価高は今に始まったことでなく、地形的制約や財政力から公共交通、公共施設の充足度に対し、市民が不満を抱くのもうなずける。気になったのは総合満足度がわずかだが、低下したことだ

 ▼行政が行う調査に不満を言いたくなるのは理解できるが、宿泊客数が回復基調にあり、市内経済が上向いているとされる中での生活満足度の意識の停滞はなぜか

 ▼「恩恵に浴しているのは限られたものたち」―。市内を取材で歩いていると、一部地域や市民の間からはこんな不満の声が漏れ聞こえてくる。いろいろな部分で格差、ひずみが生じているということなのかもしれない。「熱海の元気」を全市域、各層に浸透させる取り組みが求められる。