平和の象徴と呼ばれるハトも、建造物にとっては悩ましい存在らしい。伊東温泉観光・文化施設「東海館」もそのフン害に手を焼いたという。「東海館みがき隊」初代隊長の西島彰さん(70)が話していた

 ▼2001年10月に活動を始めたころ、各階の屋根はハトのフンに覆われていた。隊員が窓から身を乗り出してスチーム洗浄機で洗い流し、ハトよけの釣り糸を張った。西島さんは「今では怖くてとてもできない」と笑って振り返った

 ▼みがき隊は毎月1回、第1月曜日に、館内の拭き掃除やガラス磨きを行っている。活動は今月で200回を数え、延べ2593人が参加した

 ▼初回から参加している竹内礼治さん(80)にとって、来館者との交流も楽しみの一つ。「建築の専門家に『この建物は手抜きがない』と言われたのはうれしかった」。竹内さんはいまだに、活動のたびに新しい魅力を発見するという

 ▼東海館は昭和初期に建てられた木造3階の元旅館。伝統的な日本の建築様式を堪能できる。個人的なお薦めは3階の120畳敷きの大広間。見学者が途絶えた時を狙って大の字になると、“お大尽気分”を味わえる。気持ち良すぎて眠ってしまわないよう気をつけて、試してみてほしい。