伊東市で開かれた「松川タライ乗り競走」を川の中で取材した。膝まで水に漬かり、特製のタライに乗って川を下る参加者の写真を撮った。終わって岸に上がった時、履いていたウオーターシューズの片方の靴底がはがれかけているのに気付いた

 ▼がばがばして、片足を踏み出すたびにつまずきそうで歩きにくい。諦めてシューズを脱ぎ、車を止めた駐車場まで裸足で歩いた。川沿いにはびしょぬれの参加者がたくさんいて、裸足でも全く違和感がない。歩道をぺたぺた歩いていると、うきうきしてきた。シューズを脱いだだけで、何だか開放的な気分になれた

 ▼歩いていて頭に浮かんだのが、ローマ五輪マラソン金メダリストのアベベ選手。大会前にシューズが壊れ、自分に合う代わりのシューズが見つからなかったため裸足で走ったという

 ▼調べたら、ローマ五輪のマラソン競技は暑さを避けて夜間に行われていた。だから裸足で出場できたのか。これが炎天下のレースだったら子どもの頃から裸足で駆け回っていたアベベ選手でも足の裏を痛めてしまっただろう

 ▼梅雨も明け、伊豆半島のあちこちから海開きの便りが届く。いよいよ「裸足の季節」が始まる。にぎやかな夏になることを願いたい。