旅行の形態が家族や小グループに変わり、志向が多様化する中、振興の鍵を握るのが「着地型観光」といわれる。地域ならではの体験や住民との触れ合いなどを商品化したプログラムで、伊豆各地でも多彩な企画が打ち出されている

 ▼伊豆市の土肥温泉旅館協同組合は、毎年夏から秋にかけ「トビウオすくい」を行っている。漁船の明かりに寄ってくるトビウオをたも網ですくう伝統漁法を再現したヒット企画。1999年、伊豆新世紀創造祭のプレイベントとして始め、20年目を迎えた

 ▼今夏は6月1~30日に14回行い、前年を上回る531人が参加した。大半は関東からの観光客だが、伊豆の国市や三島市から宿泊して参加した家族も。漁獲は1組3~5匹で、最多は17人グループの80匹だった。捕った魚を翌日の朝食に調理してくれる旅館もあるという。舌でも楽しめる着地型観光だ

 ▼以前、取材の際に体験した。揺れる船上での漁は難しいが、漁船に近づく魚影、海面すれすれを飛ぶ姿を目の当たりにし興奮。「西海岸でしかできない体験」を実感した

 ▼同旅組は8月31日~9月8日にも予定、すでに予約が入り始めている。来年の静岡デスティネーションキャンペーンでは回数を増やす考えだ。