「まだ熱さの残っている秋の夕暮れ。晴れ着を着せられ、並んで焼かれようとしている姉妹の顔は、お化粧されて美しかった」−。

 立秋を過ぎ、暦の上では秋が始まったが、酷暑ともいえる今夏の熱気を引きずってか、なお汗ばむような暑い日が続く。この8月に毎年やってくる15日は終戦記念日でもある。

 先ごろ当時の悲惨さを写真やイラストで伝える企画展を取材で訪れた。ずらりと並んだパネルの中には、思わず目を背けたくなるようなものも多かった。

 冒頭の一節には「来る日も来る日も、火葬が毎日どこかの空き地で行われていた」とあった。どれも切なく、むごたらしい描写ばかり。73年前、それが現実だったことを忘れてはならない。(藤)