今夏、時の人となった“スーパーボランティア”こと大分県の尾畠春夫さん(78)の無私の言動には敬服するばかりだ。活動や人柄を伝えるニュースを見聞きしていると、パワーをもらえるような気分にもなる▼一方でボランティア初心者たちの、初々しい感想に触れる機会があった。熱海市社会福祉協議会主催の「サマーショートボランティア」に参加し、夏休みに福祉施設・団体などで体験活動をした中学生が事後研修会で感想をまとめた▼幼児の保育や高齢者の介助を体験した生徒の多くが「どう話し掛ければいいんだろうと迷った」と振り返った。それでも職員を見て学んだり、一生懸命話し掛けたりしてコミュニケーションを図ったようで、奮闘ぶりが伝わった▼四半世紀にわたり継続している事業で、この体験をきっかけに福祉の仕事に就いた人もいるという。担当職員は「困っている人に自然に手を差し伸べる気持ちを持ってもらえたらうれしい」と力を込める▼生徒からは「相手の気持ちを考えることを学んだ」「いろいろな人と関われて楽しかった」といった言葉も聞いた。活動を通して心にまかれた“ボランティアの種”が、それぞれのタイミングで育っていくことを期待したい。