東伊豆町奈良本の火災で筆者が現場に着いたのは、発生から40分がたった2日午前0時ごろだった。下田市の支社から慌てて駆け付けたときは現場に火の手は見えず、水蒸気がもくもくと上がっていた。

 周囲の道路は激しい放水で冠水し、付近の住民は遠巻きに様子を見つめていた。消防の指揮所の傍らで、逃げのびた家人が上半身裸のまま黙ってうずくまっていたのが忘れられない。

 賀茂地区でこれだけ大規模な火災は2000年、下田市で7人が亡くなって以来か。東伊豆町では今夏、連続して火災があり、8月4日に奈良本、10日と29日に稲取で起きた。悲劇を繰り返さないよう、一日も早い原因究明を求めたい。(航)