熱心な甲子園ファンではないが、小学生の時に見た2大会の決勝は忘れられない。一つは1968年夏の50回大会、静岡商−興国(大阪府)戦。静岡商の投手は後に巨人軍などで活躍した新浦寿夫さん。息詰まる投手戦となったが、静岡商は0−1で惜しくも敗れた

 ▼もう一戦は翌69年夏の51回大会、延長18回を終え0−0で引き分けた三沢(青森県)−松山商(愛媛県)戦で、三沢の太田幸司=後に近鉄=、松山商の井上明両投手ともに1人で投げ抜いた(翌日の再試合は松山商が勝利)

 ▼西伊豆町・堂ケ島のホテルで開かれたライオンズクラブ合同例会を地区ガバナー(地区会長)橋本勝策さん(77)=焼津市=が訪問した。司会者は次のように紹介した。「静岡商業野球部の元青年監督で、第50回大会ではチームを率いて準優勝に導き、新浦投手ら3人のプロを輩出した名将」

 ▼また司会者は、今夏の100回記念大会開会式で皇太子さまが「私の高校野球の最初の記憶は、第50回記念大会の決勝戦」と話されたことにも触れた。聞いていた橋本さんは、はにかんだ笑顔を浮かべていた

▼思いも寄らない紹介に、静岡商ナインが準優勝盾を持ち、涙ながらにダイヤモンドを1周する光景がよみがえった。