市と議会が対立する下田市の新庁舎問題は、1階の利用方法が主な争点だ。市は1階に市民ホールと開放型議場を提案する。これに対し、市議13人のうち11人は「市民の利便性を考えれば1階は市民窓口」と主張する

 ▼「1階議場については多くの議員が疑問を持っている」と特別委員会まで設置した議会だが、議場の位置に固執していては世論の風当たりが強いと踏んでか、市民窓口を前面に打ち出した。市民窓口が1階になれば、必然的に議場は最上階の3階になる可能性が高い

 ▼「市民の利便性」を第一に考えるのは市も同様。コンビニで住民票などが入手できる時代に、一般市民が市民窓口を年に何回訪ねるのか。期日前投票や確定申告などで市役所を訪ねる機会の方が多いのではないか

 ▼市民ホールは市町駅伝やニューポート訪問団の壮行会、子育てイベントや展示会など用途は多い。議場は閉会時に講演会や研修会などに活用できる。人口減が続き市有施設の整理が避けられない中、新庁舎は従来の事務機能だけではなく、人が集まり、多目的に利用できる施設が理想だ

 ▼同市では今週から「市長と語る会」が始まった。使い勝手は、どちらが良いのか、市民の意見に耳を傾けたい。