中学で学級委員長をしていた当時、クラスメートの一人がある日突然、教室に姿を現さなくなった。そこで自分が毎朝その子に電話し、学校に来るよう促した。

 先頃取材した異文化コミュニケーション講座で、講師が異文化理解を「まるで食べ物のよう」と独特な表現をした。食わず嫌いせず自ら手を出し、幅を広げる−という趣旨だが、昨今の不登校や引きこもり問題にも言及し「できれば自分が置かれた環境を『異文化』として構えず、かみ砕く努力をして」と続けた。

 多感な10代、級友が不登校になった理由は今もはっきりしない。当時に戻れるなら、ただ漫然と電話するのでなく本人が直面した“異文化”をゆっくりかみ砕けるよう、優しく促したい。(藤)