本社のある伊東市と伊豆日日新聞がある伊豆の国市を行き来する道路は3ルートある。亀石峠越えと中伊豆バイパス(冷川トンネル)経由、それに冷川峠越え(旧修善寺街道)で、いずれも県道だ

 ▼走りやすさはともかく、亀石峠の伊東市側は、天気が良ければ相模湾や伊豆大島が一望でき、観光道路としても素晴らしい。だが、夜中に1人で峠越えをする時はどのルートも対向車は少なく、山道独特の深い闇を感じることもある

 ▼10月から毎週土曜日に連載している「天城山からの手紙−自然が教えてくれたこと」は、伊東市生まれの自然風景写真家・土屋正英さん(41)が現在のテーマ、天城山系で撮影した写真と文だ。24日付の第8回は「特別な時間」。八丁池の夜明けの表情を紹介している

 ▼今回に限らず、全8作とも夜から朝に変わる山の情景を捉えた作品。当然、土屋さんは単独で夜の山に入り朝を待って撮影する。怖くないのか? 第8回に答えがあった。われわれ同様「怖い」と。「夜半から入山するのも怖いが、精神的には山で夜を迎える方が怖い」とも

 ▼同時に「それでも出合える情景の魅力が大きくて…」。怖さの向こうに“まだ見ぬ景色”を感じるから、また夜の山に向かうのだろう。