熱海市内で文化ホール建設を求める市民の声が高まっている。直近では熱海女性連絡会と斉藤栄市長の意見交換会で参加者から要望が続出したほか、市民有志が勉強会を結成。会期中の11月市議会でも市長方針に関する質問が相次いだ

 ▼同市は老朽化した観光会館と市庁舎を取り壊した跡地に現在の市役所第1庁舎を建設した。結果、市内から文化ホールはなくなり、文化行事の多くは起雲閣音楽サロンやMOA美術館能楽堂を代替利用している。だが、規模や機能、使い勝手に不満を抱く市民は少なくない

 ▼一方、市は上宿町に取得した土地に図書館と文化ホールから成る「熱海フォーラム」(仮称)の整備事業に一時着手したものの、他に優先すべき課題があるとして2020年東京五輪以降に着工を延期した

 ▼11月議会の答弁で斉藤市長は「整備事業を推進したいという考えは変わっていない」と強調し、来年度から検討を始め、任期中に着工する方針を示した

 ▼文化ホールをめぐっては河津町で過大な建設費と維持管理費、住民への説明不足などの問題から町長のリコールが成立して退陣する事態に発展したケースもある。事業推進に当たり市には慎重な計画の立案、丁寧な住民への説明を求めたい。