今年も伊東オレンジビーチ・マラソンに参加した。苦しむのを覚悟の上で年に一度、海岸沿いの国道135号バイパスを走ることができるためだ。爽快な気分を味わうことができたのはわずかで、我慢の連続だった

 ▼「苦あれば楽あり」との諺[ことわざ]があるが、走っている間に楽しさを感じなかった。ただ、沿道の声援は大きな励みとなった。大勢の人が見ている前で歩くことはできない、と勇気を奮い立たせてくれた

 ▼楽しみはゴール後に待っていた。地場産品を使った豚汁、汁粉、つみれ汁、小型ドーナツ、コロッケの振る舞いだ。ダイダイを浮かべた足湯、マッサージもあった。「こんなにサービスのいい大会、そうはないね」の会話を聞き、市民の一人として誇らしかった

 ▼元日の午前中にスタートした「元旦マラソン」を起源とする。「元旦マラソンが終わってからが正月」という経験をした市民も多いに違いない。名称の変更などはあったものの、半世紀以上続いている。走者への“もてなし度”も格段と増した

 ▼海、健康、食と伊東の魅力を詰め込んだ大会の陰には、裏方で頑張る多くの市民の存在がある。毎年、2千人を超す参加者がいることを励みにして、今後も大会を支えてほしい。