余命を宣告されたらどうするか。経験したことがないため答えに窮する。恐らくは病院をはしごし、それでも診断が変わらなければ身の回りの整理を始めるのかな、などと想像する

 ▼本紙で紹介した伊東市岡で健康ホテルを営むシャムレッフェル・レックスさんはステージ4の末期がん、しかも余命半年と言われた。だが、診断結果を受け入れることなく、抗がん剤治療を続けながら食事や温泉などできる限りの療法を試した。全ては「生」への執着だった

 ▼3月で宣告から8年がすぎる。生命力が人一倍強いのか、抗がん剤とさまざまな療法がうまくマッチしたのか。自身も「何が良かったのかは分からない」と言う

 ▼自覚症状は全くなく、勧められて受けた人間ドックでがんは見つかった。受診をしていなければ、突然倒れるという事態を引き起こしていたかもしれない。半面、もっと早く受診していればステージが低く、余命宣告にまで至らなかった可能性もある

 ▼先日、伊東市内の食育推進団体と保健委員の合同研修会で講話した保健師は、がんにならないため喫煙や運動不足など生活習慣の見直しとともに、がん検診の受診を訴えた。「がんは早期発見できた場合、ほぼ9割が完治する」と。