足並みをそろえることを「轡(くつわ)を並べる」とも言うが、先日生け花との意外な関係を知った。豊臣秀吉の命で千利休が陣中で轡を使い、カキツバタを生けた逸話が残っているという。何とも個性的な作品だったろうとわくわくする。

 剣山のように花を固定する金具として、花轡(はなぐつわ)と呼ばれる道具が現在も残っている。熱海市泉の華道家大沢一煌(いっこう)さんは花轡を使った創作に打ち込み、金具の出っ張りを宝永山に見立てた「静岡県側から見た富士山」といったユニークな形も考案した。

 大沢さんは「伝統の技法を守りつつ、時代に沿った生け花に取り組みたい」と語る。熱海ならではの活動を期待したい。(祥)