1994年が明けて間もない日の午後、伊東青果市場から電話があった。「WARというプロレス団体の営業の者がこれから行くので、応対してほしい」。了解したものの、要領を得ないまま待った

 ▼30分もせずに来社した営業マンは、身長約185センチで白いスーツに黒のシャツ、パンチパーマ、サングラスという姿。受付の女性はおびえていたが、すぐに分かった。当時、現役を引退していたグレート小鹿さんだった。天龍源一郎選手率いる団体の営業担当として全国を飛び回っていると言った

 ▼2月26日に同市場で開く大会の広告申し込みが主な用件だったが、往年の名レスラーを前にして興奮。しばし昭和のプロレス談義で盛り上がり、当日の観戦を約束した

 ▼あれから四半世紀−。小鹿さんは大日本プロレスを設立して現在は会長、時折リングにも上がっている。御年76歳。先日、デイリースポーツのネットニュースに出ていた。将軍KYワカマツ選手(77)タイガー戸口選手(71)と「224歳トリオ」を結成し6人タッグマッチに登場した―と

 ▼健康保険は「後期高齢者」になり、多くの人が年金生活を送っている年齢。「生涯現役」を体現している小鹿さんのモチベーションは見習いたい。