震度4。地震が多い伊豆地区の住民なら、驚くほどではない数値だが、あの日はまるで違った。2011年3月11日午後2時46分に宮城県沖で起きた巨大地震の、500キロ以上離れた伊豆地区で記録された最大震度が4だった

 ▼“ただごとではない”と直感した人も多かっただろう。伊豆地区でも振幅が大きい大地を揺さぶるような震動が6分以上も続き、沿岸部には大津波警報も発令された。過去に経験したことのない事態に足がすくんだのを覚えている

 ▼大津波で壊滅的被害を受けた東北、関東の太平洋沿岸部とは比ぶべくもないが、伊豆地区にも大きな影響があった。地震・津波の直接的な被害はなかったが、JR、伊豆急線が運休や本数減となり、震災前のダイヤに戻るまで4カ月もかかった。宿泊のキャンセルも相次ぎ、経済的に大きな打撃を受けた

 ▼原発事故の影響で計画停電も行われた。街灯や店舗・住宅の明かりばかりでなく信号機までも消え、暗闇に包まれた。市街地は静まり返り、異様にさえ感じた。あるのが当然と思う電気さえなくなることがある−と実感、大きな教訓となった

 ▼東日本大震災からきょうで8年。防災を改めて考えるとともに、被災地を思いやる一日としたい。