観梅客でにぎわう早春の熱海梅園で、黄色いジャンパーがひときわ映えた。目印になる上着は、熱海市の「熱海まち歩きガイドの会」のユニホームだ。先日開かれた創立10周年記念式典で会長の疋田和歌子さんは「街の中に黄色いジャンパーが定着した」と胸を張った

 ▼視察先でまち歩き観光「長崎さるく」を体験した斉藤栄市長が、長崎と同様の坂の町・熱海でもまち歩きは観光振興に役立つのではないかと考え、市は2008年にガイド養成講座を開始した。翌年、修了生有志が自主的に同会を立ち上げ、活動を継続している

 ▼会員は受講後も熱海の歴史、文化、自然を学び、情報を共有してガイドに当たる。会が開発した観光コースの案内や梅まつり期間の熱海梅園の無料ガイドは人気を集めた

 ▼最近は「会員に移住者が増えた」と事務局の山口正幸さん。自分が住む町のことを知りたいと受講し、学ぶことを楽しむだけでなく、人に伝えたい―と活動するのだという

 ▼会員の熱心なガイドぶりを間近に見聞きするたびに感心し、地域にまつわる歴史やエピソードなど教わることが多い。生き生きと活動する会員から、自分が暮らす地域の良さを見詰め、魅力を積極的に発信する姿勢も学びたい。