統一地方選の前半戦となる県議選が29日、告示された。伊豆地区7選挙区では、4選挙区で選挙戦に突入し、3選挙区で無投票となった

 ▼下田市・賀茂郡選挙区では、自民現職の森竹治郎氏(76)が無投票当選を果たした。県政史上最多10期目の当選者で、自身9期の記録を更新した。押しも押されもせぬ県議会の重鎮である

 ▼森氏は伊豆縦貫道や下田港外防波堤建設など、長年にわたり地域の大型事業の旗振り役を務める。地域の首長や各種団体長をまとめ、国県に要望活動を繰り返し、着実に事業を推進してきた

 ▼無投票の背景には、こうした実績とさらなる期待感があるが、それは他に人材がいないことの裏返しでもある。一方で世代交代を求める声は少なくなく、森氏自身「そろそろ後進に道を譲り、自分の楽しみの道に入りたい」と引退を考えていたという

 ▼「政治の世界はきれいごとでは済まない。『俺に任せろ』と、私を蹴落すぐらい気概のある若手が出てほしかった。今期で最後になると思うが、やるからには全力で頑張る」と森氏。今後はポスト森の後継者争いが激しくなることが予想される。また、県政を目指し多くの若手が切磋琢磨[せっさたくま]するようでなければ、地域の未来はあまりにも寂しい。