何かをする時に「もし失敗したら…」とか、お祝い事で忌み言葉を口にすると「縁起でもない」などと言われる。これは日本人の心の奥底に根付いた、言ったことが現実になるという「言霊[ことだま]信仰」によるもので、昔の改元にはこの信仰が深く関わっているという

 ▼645年の「大化の改新」により「大化」と定められてから「明治」「大正」「昭和」「平成」まで、日本史には247の元号が登場してきた。一世一元となる明治以前は、災害や疫病、飢饉などがあると、言葉の力で断ち切るための改元もあった

 ▼改元まで1カ月、新元号がきょう午前11時半公表される。条件は(1)国民の理想としてふさわしい意味を持つ(2)漢字2文字(3)書きやすい(4)読みやすい−など。どんな元号になるのか、日本中が注視している

 ▼平成はバブル崩壊で始まり、“災い”が多い時代だった。阪神淡路、東日本両大震災、オウム真理教事件…。伊豆地区でも群発地震や海底火山噴火、2004年の台風22号など。こうした悪い流れを変えて気分を一新、希望を感じさせる新元号を期待したい

 ▼平成改元の時のように会社名や商品名に元号を冠した登録はできないが、改元商戦、イベントなどで日本中が活気づけば素晴らしい。