娘の高校の卒業式の日、式典を終えてからクラスごとに最後のHR[ホームルーム]を開くというのでのぞかせてもらった。生徒が1人ずつ3年間を振り返った後、担任が言葉を述べた

 ▼その口調は熱かった。自身の学生時代、学校行事の内容を決めるクラスの話し合いに協力しなかった同級生を引き合いに「自分の意見を言わなかったのに、決まったことに後から文句ばかり言う態度が許せなかった。そんな大人にだけはならないでほしい」と訴えた言葉が印象に残った

 ▼最後のHRからの連想で、ドーデの「最後の授業」という短編小説を思い出した。伊東市立図書館で借りて読み直した

 ▼舞台はフランス領アルザス。普仏戦争でフランスが敗れたため、アルザスはプロイセン領になり次の日からドイツ語しか教えてはいけないことになる。担任のアメル先生が、フランス語の最後の授業を行う。学校をさぼってばかりいたフランツ少年は、胸が張り裂けるような思いでその授業を受ける。やがて終業の鐘が鳴り響く…

 ▼今日は県議選の投票日。伊豆地区でも伊東市、伊豆の国市、函南町、三島市の4選挙区で投開票が行われる。県政に堂々と意見したいなら、フランツ少年のように後悔したくないなら、必ず投票を。