〈光る地面に竹が生え、青竹が生え、地下には竹の根が生え、根がしだいにほそらみ、根の先より繊毛が生え、かすかにけぶる繊毛が生え、かすかにふるえ。〉(岩波文庫「萩原朔太郎詩集」より「竹」の一部)

 ▼今月初め、伊東市の伊豆高原たけのこ村を訪ねた。管理・運営団体代表の平井良介さんの案内で、出始めたばかりのタケノコを探した。どこに生えているのか、最初は全く分からない。平井さんが「地面が盛り上がったところを注意深く見るのがこつ」と教えてくれた

 ▼その言葉を頼りに辺りを見回しながら竹林をゆっくり歩き、硬い地面を突き破ってわずかに頭を出したタケノコにやっと出合えた。こつをつかんだら、簡単に見つけられるようになった。夢中になって歩き回っていたら「宝探しみたいで楽しいでしょう」と平井さんに笑われた

 ▼雨が降って気温も上がり、タケノコは順調に生育してそろそろピークを迎えるという。足を運んでみてはどうか。ただし今日は、統一地方選の投票日。済ませていない人は、まず投票を

 ▼よく探せば、一票を託したい人は必ず見つかるはず。まだ見えない地中の繊毛のかすかなふるえを感じ取り、光る地面に生える将来の姿を想像してほしい。