ポジティブに考えれば、大型連休中は国道沿いの景色を車窓からじっくり眺める機会に恵まれた

 ▼毎回のように渋滞に遭遇して、普段気づくことのなかった国道とつながる小道やひっそりと咲く草花を思いがけず楽しめた。田植えも見た。この時季ならではの風物詩だ

 ▼田といえば広さを示す単位の「一畝[いっせ]」「一反」「一町」や収穫した米の量を示す「一合」「一升」「一俵」がある。連綿と続く日本古来の文化の一つともいえる計量法だが、いま一つぴんとこない。メートル法に慣れた昭和世代の身にとって換算しなければ実感が湧かない。ちなみに一畝は1アール、一反は10アール、一町は1ヘクタールぐらい

 ▼並べるのは不敬なのだろうが、日本古来の文化といえば元号も同様だろう。大本は中国から伝わった。「平成」から「令和」に改元されて10日。正直、メートル法と同じく西暦のほうが分かりやすい。ただ年号には時代に沿った「意思」や「思い」が込められている。数値だけでは計れない、人間味を感じる

 ▼改元という機会に、渋滞を楽しむようにゆっくり日本のありようを振り返ってみたい。もし子どもたちに「おじさん、一寸ってどのくらい」と聞かれた時、即座に答えられる自分でありたい。