春先、家を留守にして夕刻に帰宅すると、玄関先に新聞紙に包んだタケノコが置いてあった。お裾分けである。うれしいことは間違いないが、誰が届けてくれたのか分からない時は困ってしまう

 ▼先日、遅い時間に帰宅したら、食卓にヒラマサやシマアジなどの刺し身の他に、煮たソラマメがあった。ソラマメは塩ゆでが好きなのだが、つやのある緑色の豆自体のうま味に思わず「これはおいしい」と声が出た。妻に聞くと“ママ友”にもらったという。旬のお裾分けに癒やされた

 ▼歳時記などで調べると、蚕豆、空豆、はじき豆、おたふく豆、野良豆などとあった。妻の祖母は、ソラマメを畑で育てることはなかったという。理由は分からないが、親類もそれに従いソラマメを育てないと聞いた

 ▼旬と言えば、これからの時季に思い出すのがアナゴだ。何年も前、先輩に誘われ仕事を終えてから、伊東の赤沢漁港へとアナゴ釣りに出掛けた。初体験だったが、1匹釣れた。先輩に1匹譲り受けて翌日、天ぷらにして味わったが、柔らかな口当たりは格別だった

 ▼きょうは二十四節気の「小満」。少しずつ、生命の気が満ちるという意味を持つという。旬の物を味わい、英気を養う日にしたい。