市川小団次をご存じだろうか。伊豆国賀茂郡見高村(現河津町)生まれで、幕末を代表する歌舞伎役者だ。先日東京の国立劇場に行った際、劇場裏の情報館に小団次を描いた錦絵が巨大なポスターになっていた。

 役者絵の企画展が開催中だった。ポスターは小団次と8代目団十郎がにらみ合う構成で、館内にも小団次の絵が多数。劇壇中心にいた人物らしく、楽屋の絵では劇作家に注文を付けている。

 ただ、説明パネルには伊豆出身のことが書かれていなかった。以前、浄瑠璃研究者の恩師に小団次の記事を送ったら、伊豆の生まれということに驚いていた。団十郎と並ぶ名優だけに出身地と結びつかないのはもったいないと感じた。展示は27日まで。(航)