かつて学校の敷地は出入り自由だった。放課後や休日、待ち合わせをしなくても学校に行けば友達に出会えた。子どもたちにとって公園のような開かれた場所だった。だが近年、多くの学校は不審者が侵入できないよう門扉を閉ざしている

 ▼そうなったきっかけは、2001年6月8日に起きた大阪府池田市の大阪教育大付属池田小で起きた無差別殺傷事件。男(37)が同校に侵入して刃物で襲いかかり児童8人を殺害、教員2人を含む15人に重軽傷を負わせた。男(後に死刑執行)の名を記憶している人も多いだろう

 ▼この事件を受け、全国で学校の防犯体制強化が図られた。伊豆地区の学校も刺股を常備、不審者の侵入を想定した訓練を繰り返し行っている。全ては子どもたちの命を守るためだ

 ▼28日朝、川崎市多摩区で起きた事件は18年前と同様、衝撃だった。スクールバスを待っていた私立小学生らが刃物を持った男(51)に襲われ、児童ら2人が死亡、17人が重軽傷を負った。男は犯行後、自ら命を絶った

 ▼最近、園児や児童が犠牲になる交通事故や親による虐待も相次いだ。登下校時など学校以外の場所で子どもたちの安全をどう確保するか。難しいが答えを見つけ出さなければならない問題だ。