大きさが異なる30もの等身大のパネルが並ぶ。「メッセンジャー」と呼ばれ、交通事故犠牲者の写真、事故の状況、遺族の思いなどが飾られ、履いていた靴も置いてある。見ているだけで胸が締め付けられ、目頭が熱くなる

 ▼県の委託を受け、NPO法人が伊東市岡の伊東高で開いた「生命のメッセージ展inふじのくに」に足を運んだ。高校生に命の大切さを再認識してもらい、交通事故の防止を図る取り組みで、本年度は14校で行うという

 ▼メッセンジャーは加害者への怒り、わが子を守ることができなかった後悔を伝える。今も深い愛情を注ぐ言葉に、思わず立ち尽くした。「愛している、エベレストより高く、マリアナ海溝より深く、果てしない宇宙より広く」−

 ▼警察庁の統計では、2018年の交通事故の死者は3532人、ピークだった1970年の5分の1ほどに減った。90年代後半から右肩下がりが続くが、ゼロになったわけではない

 ▼面倒なのか横断歩道まで行かず、近くの道路を平然と横断する歩行者を目にする。交通ルールを守らない車やバイクも後を絶たない。交通事故は被害者のみならず加害者も不幸にする。メッセージ展は10~14日、三島市の三島南高でも開かれる。