ストリングアンサンブル伊豆代表・山口光仕さん

 今回の演奏会では、第1部で演奏するケルビーニ作曲レクイエムの弦楽パートをストリングアンサンブル伊豆が担当します。「地域の音楽愛好家を結集してこの名曲に取り組みたい」という伊豆ヴェルディ記念合唱団の斉藤真知子代表の思いに賛同してのことです。管パートについては伊豆フィルハーモニー管弦楽団の板垣智昭代表のお世話になり、やはり地域の愛好家にご参加いただけることとなりました。このようにして「ストリングアンサンブル伊豆プラス」として出演できることを大変うれしく思っています。

 レクイエムとは死者を覚えるカトリック教会の典礼音楽です。死者の魂を慰めるための音楽というより、死者を覚えての礼拝音楽と理解することが正しいようです。

 昨今は「自分さえ良ければ」という利己的な考えがむき出しになるような時代ですが、私たちが生きている“今”という時は次の時代を考えてくださった多くの方々の犠牲の上に在るものです。こうして私たちが演奏できるのも伊豆・伊東の音楽文化を育んできてくださったたくさんの方々のご苦労があってのこと。死者に思いを寄せるレクイエムは「自分さえ良ければ」という考え方の対極にあって、先人たちに今あることの感謝をささげ、それゆえ私たちが将来に何を残していくべきなのかを考える、過去・現在・未来の連続性に目を向けさせてくれる、そんな音楽です。そのようなレクイエムを、こうして地域の音楽愛好家が結集して演奏できることの意味は非常に大きいと考えています。

 第1部、伊豆・伊東の演奏者たちが奏でるケルビーニ作曲のレクイエム。第2部「世界をめぐる歌の旅」と題された耳なじみの世界の歌の合唱−と盛り沢山の演奏会。足をお運びいただけましたら幸いです。(川奈聖書教会牧師、ストリングアンサンブル伊豆代表・山口光仕)

 伊東市を拠点に活動する伊豆ヴェルディ記念合唱団(斉藤真智子代表)は、東日本大震災から6年目の3月11日午後2時から同市観光会館で「第4回演奏会」(伊豆新聞本社など後援)を開く。出演する2人が、演奏する曲への思いなどを寄せた。

 【写説】山口光仕さん