3年前に主人を見送って以来、囲碁は私の生きがいとなりました。60歳の時“ぼけ防止”に、公民館で募集していたレディース囲碁に申し込んだのが囲碁との出合いでした。

 その当時、休日はクライミングに熱中していました。谷川岳一ノ倉、北アルプス屏風岩、北鎌尾根、剣岳チンネなど日本の岩場を登っていました。

 囲碁を始めて半年が過ぎ、初心者クラスから土曜日の上級者のクラスに入るために、クライミングは仕方なくやめました。勉強しても勉強しても先の見えない深みにはまり、囲碁は私をとりこにしていました。

 何回も挫折を味わいながら初段になれた時の喜びは、今も鮮明に記憶にあります。棋力が向上するにつれて友人も増えました。9人の囲碁仲間と週2回、山仕事のお手伝いにも参加しています。タケノコ、シイタケ、梅、柿、山菜など、収穫の喜びもひとしおです。

 毎年4月に開催される伊東温泉つつじ祭り・レディース囲碁大会には、「伊東温泉観光・文化施設 東海館」で開かれた第1回から参加しています。「伊東ホテル聚楽」が会場となる今回の第9回大会にも参加します。全国から集まる女性棋士と対戦するのが楽しみです。

 優勝した折に頂いた賞品の「キンメダイの姿煮」を魚好きの主人がおいしそうに食べていた姿が今も目に浮かびます。囲碁で始まり囲碁で終わる一日が、私の心の寂しさを癒やすと共に、明日への希望につながります。後期高齢者となって、愛猫と暮らしながら、悔いの無い人生を送りたいと願っています。

 (日本棋院富士支部 上籠通枝)

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 伊東温泉つつじ祭り・レディース囲碁大会は初心者から級位者、有段者まで、女性であればどなたでも楽しめる大会です。今年の大会は4月20日。翌21日には、「小室山つつじ祭りバスツアー」と決勝戦大盤解説、自由対局などを行います。申し込みは伊東市囲碁連盟理事、郡よし子さん〈電0557(44)0284〉へ。