第3回八代杯伊豆地区最強戦A級 決勝戦(上)

 ■・鈴木隆雄(長泉町) □・遠藤正樹(さいたま市緑区前年優勝者) 観戦記・小池定栄(日本将棋連盟伊豆市区支部連合会会長)

 古里の友人からの便りでは、近くの山々に雪が残り、昨年は例年になく大雪の年だったらしく、北国の春は遠い。しかし温暖な伊豆半島の春は熱海梅園の梅まつり、下田爪木崎のスイセンに始まり、沼津市井田の菜の花、そして河津桜と続き、全国からの観光客でにぎわう昨今である。

     ◇……………………◇

 今回で第3回となる八代杯は名所古跡が残る伊豆の国市の韮山時代劇場を会場として開催されました。

 開催趣旨は八代弥六段がプロ棋士(四段)となった翌年から各支部長の賛同を得て、新聞社、法人のご支援ご協力をお願いし、皆で応援してあげよう−そんな目的で開催、年々盛大に行われています。当日は伊豆各地、県内近隣、県外からも大勢の参加者(117人)があり、過去最大の大会となりました。

 A級(八代杯伊豆地区最強戦)の決勝へ駒を進めたお二人は、昨年優勝された遠藤正樹さん、それと初参加の鈴木隆雄さん。両対局者は下田支部長・高橋さんが設営された特別な対局席でやや緊張の面持ちで相対した。

 一方、同会場でこの決勝戦対局の大盤解説を八代六段、アシストは熱海の原支部長で行われ、会場は満席である。振り駒の結果■鈴木□遠藤と決定。対局は開始された。

 注目された■の初手7六歩、□8四歩。■は対局前に戦法を決めていたのであろう。■四手目6八飛とし、四間飛車の対型を指す。□も4二玉とし、相手方の攻め筋から玉の左辺へと移動を計り、■も右辺へ玉を進め、お互い玉の守り体制を整える。序盤相手の出方をうかがいながら丹念に指す。

 形勢は序盤に決まるとも言われ、その重要さは十分承知のお二人である。戦いの焦点は5~8筋なのだろう。

眼下の敵を高い山から見下ろす大将同士。勝敗の行方は神のみぞ知る…。

■7六歩  □8四歩

■6八飛  □6二銀

■4八玉  □4二玉

■3八玉(第1図)

      □3二玉

■2八玉  □8五歩

■7七角  □3四歩

■6六歩  □5四歩

■7八銀  □5三銀

      (第2図)

 【図版】第1図(■3八玉まで)

 【図版】第2図(□5三銀まで)