昔は県内にいなかった南国系のヤマアラシチマダニの雌。日本紅斑熱を媒介し、沼津アルプスのほか伊東でも見つかった=川森文彦さん(元県職員)提供

 ダニ媒介性疾患である「日本紅斑熱[こうはんねつ]」は、日本紅斑熱リケッチアという病原体を保有するマダニに刺されることで感染し、重症化すると死に至ることもある感染症です。

     ◇……………………◇

 2000年以降、県内の日本紅斑熱患者の推定感染地域は、通称「沼津アルプス」とその近辺に限定されていましたが、昨年11月に伊東市内でも1人の患者が報告されました。

 マダニは、鹿やイノシシ、野ウサギなどの野生動物が出没する場所に多く生息しています。これらの動物が媒介して、病原体を保有するマダニが運ばれた可能性もありますので、今後は伊豆半島地域においても注意が必要です。

 日本紅斑熱を予防するには、マダニに刺されないことが重要です。マダニは、春から秋にかけて活動が盛んになりますので、これからの季節は、特に注意が必要です。レジャーや農作業などで、野山や草むら、畑などのマダニが多く生息する場所に入る場合は、首にタオルなどを巻き、長袖、長ズボン、手袋、足を完全に覆う靴を着用するなど、肌の露出をできるだけ少なくしてください。

 なお、屋外活動中にマダニに刺された可能性が考えられる場合は、2週間程度は体調の変化に注意し、発熱などの症状が出たときは、早めに医療機関を受診して、そのことを伝えてください。

【県熱海保健所医療健康課・野仲修 電0557(82)9126】

 【写説】昔は県内にいなかった南国系のヤマアラシチマダニの雌。日本紅斑熱を媒介し、沼津アルプスのほか伊東でも見つかった=川森文彦さん(元県職員)提供