黒船祭協賛囲碁名人戦(中)第2譜(65~109)

 ■黒・鈴木俊雄(長泉町) 白・山本和一(松崎町) 自戦記/鈴木俊雄

 今年の黒船祭囲碁大会の名人戦は、昨年と同様16人のトーナメント戦で行われました。トーナメント戦は初戦が大切で、今まで初戦で力を出せず、敗れたことを何度も経験しました。

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 棋譜に戻ります。上辺黒4子のサバキを黒65から求めました。狙いは黒12の五からの出切りですが、黒12の五、白76、黒12の四とすぐに出切ると、白68、黒75、白9の三と打たれ左辺の白と連絡されてしまいますので準備工作が必要で、事前に連絡を断つための黒65のツケです。怖いのは黒67の時に白8の四と押して出切る手ですが、黒9の四とすぐに押さえると、白9の三に切られて、黒65、67の2子を取られますが、黒9の三と引き、白9の四、黒10の四、白10の二、黒69とハネ白70の引きに黒11の二で白の出切った2子を取ることができます。

 白68は上辺の黒石を狙った手ですが、黒75が先手で白の形が崩れました。右辺の白の大石に眼がなく白78、80と脱出を図った時、黒81が狙いのノゾキで白83と押さえると、黒2の四、白2の五、黒2の三とハネツギ、白3の五に黒82と切り、白72、74の2子を取れます。

 黒83の時に白84と左上隅の黒の眼を取りにきましたが、打ち過ぎで白91と打ち黒を生かして打つ方が良かったと思います。

 黒85、87と攻め白88と左辺中央の石を逃げなければならず、左上隅の白石とのカラミ攻めとなり、黒好調です。黒97、99で左辺中央の4子が逃げられません。この部分の手順は次回掲載分で紹介します。黒99が打たれた時、山本さんは「取られたか」とボヤき、少し考えてから上辺の黒石の攻撃に転進しました。白102にすぐに受けるのはシャクにさわるので、黒103、105とキカしてから黒107と受けました。手を抜くと、白17の二と打たれ18の五の所のコウになってしまいます。

 白は6の七の断点があるので、白108と断点を護り黒109と生きました。この時点での形勢は、地合で黒が大きくリードし黒優勢です。

 今回掲載分(中)の棋譜を振り返ると、黒97、99が会心の一手で、優勢を意識しましたが、まだ右辺の黒石が生きていませんので、緩まないようにと気を引き締めた記憶があります。

 次回掲載分(下)は白の右辺の黒石に対する攻めと、黒のシノギ具合が見どころとなります。

 【図版】第2譜(65~109)