債務不履行による損害賠償責任を全部免除する条項は無効となる

 本来、契約の内容は当事者が自由に決められるという原則があります。しかし、消費者契約法8条から10条では、消費者保護の観点から、消費者に不利な4種類の条項を無効としています。

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 一つめは、事業者の損害賠償責任を免除する条項です(8条)。これは、4種類あり、(1)事業者の債務不履行による損害賠償責任を全部免除する条項(2)事業者やその代表者、履行補助者の故意または重過失による債務不履行に基づく損害賠償責任の一部を免除する条項(3)事業者の不法行為による損害賠償責任の全部を免除する条項(4)目的物の隠れた瑕疵(かし・通常有するべき性能、品質、機能、状態を欠くこと、欠陥)による損害賠償責任の全部を免除する条項が無効とされます。

 (1)は、例えばスポーツクラブが利用約款などで、「会員が当クラブの施設を利用する際に生じた損害については、当クラブは一切の責任を負わないものとします」と定めていた場合、その条項は無効となり、スポーツクラブは債務不履行による損害賠償責任を負わねばなりません。

 次回に続きます。

(小田原市・伊奈綜合法律事務所、伊豆の国市出身)

 【写説】債務不履行による損害賠償責任を全部免除する条項は無効となる