きれいな魚は僕の宝物=南伊豆町の妻良港

 日本釣り週間事業の一環で23日、伊東市の伊東港で「2017年少年少女投げつり大会」(日本釣振興会主催、伊東釣漁具商組合協力)が開かれた。小学生、中学生、親子の部(小学3年以下)に55人が参加し釣果を競った。

 対象魚はシロギスで、釣り場は同港周辺。午前7時開始で納竿は10時。投げ釣り、ルアー釣りで良型2匹の体長で順位を決めた。

 受け付け後、参加者は思い思いのポイントで釣りを開始した。遠投しての沖狙いや近場を丹念に探ったりする姿が見られた。しばらくすると本命のシロギスが釣れ始めた。型は15センチ前後が多くメゴチやハゼ、カサゴなども交じった。白堤で釣っていた東小5年の太田衣蕗(いぶき)さんは「うまく投げられるようになった。でも型が小さい」と話した。良型の食いはいまひとつで、終了ぎりぎりまで粘る参加者が多かった。

 10時になると、釣果を手にした子どもたちが集まり検量が始まった。優勝は小学生の部が田代萌夏(もえか)さん(旭小6年)34・7センチ、中学生の部が中村駿登(しゅんと)君(門野中1年)30・5センチ、親子の部が丹羽汀愛(てぃな)さん(南小3年)39・2センチだった。田代さんは「最初は釣れなくて悔しかったけど、移動して釣れた。とてもうれしい」と話した。

 表彰式では入賞者にバーベキューコンロや釣り用品、全員に参加賞が贈られた。

 ■ゴンとアタってマハタ メタルジグ+ワームの釣り―沼津市内浦の長井崎

 沼津市内浦の長井崎は内浦湾の西に位置し、背後に山があるため西風に強い釣り場。アオリイカやカゴ釣りのマダイ、回遊魚狙いが楽しめる。

 突堤右側の護岸で20日、富士市の会社員山本準一さん(45)はルアーのメタルジグ+ワームでマハタを釣った。山本さんはジギングがメーンで、同市の小海港や地元の田子の浦で青物、ヒラメ、根魚などを狙っている。

 タックルはさおがトーマス・ブルーディスティニー10・6フィート(約3・2メートル)、リールはシマノ・エアノスC3000、道糸はPE1・5号、道糸の先にリーダー10号を1・5メートル結んだ。メタルジグはマリアのムーチョルチア60グラムを使った。

 今回は根魚狙いでジグの下に6号のリーダーを付け、ジグヘッドにパワーワームグラスミノーMを付けた。色はクリスタルパール。

 砂地に岩礁が点在するポイントで、釣り方は100メートルほど投げ、ジグが底に着いたら、ジグヘッドを底付近に漂わすイメージで、さおを3回しゃくりながら道糸を巻き、糸を張りながら底に落とす。これを繰り返していく。

 開始30分ほどでしゃくった瞬間に「ゴン」とアタリがあった。しっかりアワせるとまずまずの引きでマハタが上がってきた。測ると20センチあった。

 その後、20センチのカワハギ、小型のシイラ、カサゴを追加した。山本さんは「今晩の刺し身が楽しみ」と笑って話した。

 ■港周辺磯釣り渡船受け付け 熱海のF・サンワ

 熱海市和田浜南町のフィッシングショップ・サンワは、熱海港周辺にある磯の渡船を行っている。渡船料金は1人4千円、時間は午前6時~午後3時、2人以上の受け付けになる。渡船の際はライフジャケット、スパイクブーツを着用する。餌の解凍予約も受け付けている。また、さおのレンタルも行っている。リールと延べざおがあり、餌と仕掛け付き。問い合わせは同店〈電0557(81)3967〉へ。

 ■ヘボ釣り師が行く!(23)=魚は記憶の中で成長 釣り人の話は手を縛って聞け 

 気の合った友人と釣り談義をする時間は文句なしに楽しい。釣り人は狙いの魚を釣り上げた感動、興奮を誰かに伝えたい。ところが「釣り人の話は手を縛ってから聞け」ということわざの通り、「これくらいの大きさだった」と手でサイズを示す場合、実際より大きくなっていることが多い。

 さお先がちょっとお辞儀をしたくらいの引きでも、「さお尻が持ち上がるほどのアタリだった」となるのは序の口。せいぜい30センチのワカシが50センチのイナダに化けることもある。

 まして逃した魚の話になると、悔しさも手伝って話は大きくなる。「足元まで寄せたが根に潜られて、ばらしてしまった。このぐらいの大きさだった」と両手を広げる。証拠がないから突っ込みの入れようがない。まさに「逃した魚は大きい」のである。

 時には同じ話を2度、3度と聞かされることもある。この話は2度目だなと思いながら「フン、フン」と聞き流していると、この前は30センチと言っていた魚が2度目に40センチ、3度目に50センチに増大することもある。

 時間がたつにつれて、釣り人の頭の中で魚がどんどん成長している。しかし誇張したところで実害もないし、誰かに迷惑が掛かるわけでもない。

 全く別の形で記憶の中で魚が成長してしまうケースもある。私事で恐縮だが25、26年ほど前に新潟の海に行ったとき、当時5歳ぐらいの息子が、10センチ強のキジハタの幼魚を釣り上げたことがあった。キジハタは高級魚。息子は有頂天になって、両手でキジハタを持ってインスタントカメラに納まった。当時はまだデジタルカメラがなかった。

 ところが、そのカメラが荷物に紛れてしまい、長い間見つからなかった。それから10年以上たって、何かの拍子にカメラが見つかった。現像してみたところ「ほら、釣ったよ」と言わんばかりに、両手で魚を握っている姿が出てきた。

 「あのときの写真が出てきた」と見せたところ、息子は複雑な表情を見せた。握り拳をつくった両手を合わせて、写真を見比べていた。やがて「こんなに小さかったっけ?」とつぶやいた。

 彼の頭には、キジハタは両手に余る大きさだったという感触が、大人になってもずっと残っていた。モミジのようなかわいい手が大きくなるにつれて、記憶の中の魚も成長していたのである。カメラが出てこなければ良かったと後悔した。

 5月21日に妻良港(南伊豆町)に足を運んだら、釣りを楽しんでいる親子がいた。5歳くらいの男の子が子サバを釣り上げ、慎重にバケツに移していた。握った手の端からサバの尾がのぞいている。

 「いい型が釣れたね」と声を掛けると、男の子は得意気な表情で「僕が釣ったんだ。しっかり持っていないと逃げちゃうんだ」。両手に余る感触は、釣りに行った楽しい思い出のハイライトとして、男の子の脳裏にしっかり刻まれる。そして男の子の成長とともに、記憶に残る魚も大きくなるだろう。

 (西伊豆町、団体職員)

 【写説】きれいな魚は僕の宝物=南伊豆町の妻良港

 【写説】マハタとカワハギをゲットした山本さん=沼津市内浦の長井崎

 【写説】シロギスを検量してもらう子どもたち=伊東市の伊東港

 【図説】伊豆釣行場所

 【図説】伊豆釣行潮時