第10回外岡壮亮杯・こどもの日将棋大会 小学生の部決勝局(中)

 ■渡辺春虎(わたなべはると・稲梓小6年) □立見龍之介(たつみりゅうのすけ・下田小4年 観戦記/高橋弘樹 (日本将棋連盟下田支部)

 「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の三つの良し。売り手と買い手がともに満足し、さらに社会貢献もできるのが良き商売であるという近江商人の教えです。ショッピングプラザ・デュオの初代理事長である故外岡壮亮氏もこの「三方よし」を経営理念に掲げこの商業施設を起されたとか。デュオ1Fセンターコートは将棋っ子だけでなく、多くの観戦者や買い物客でにぎわっています。応援のご家族もゆっくり買い物ができるというもの。次世代への将棋普及に注力する将棋連盟、真剣勝負の地元の小中学生…。外岡壮亮氏の経営理念が息づいた将棋大会と言えます。

 □4六桂馬。いわゆる「桂馬のふんどし」が掛かりました。駒割りは五分ですが、先手は歩切れのため苦しい局面です。□8八銀はもったいないようですが立見君にはある狙いがありました。渡辺君もここで攻め合いに転じます。3三の地点に狙いを定め■4五桂□4四銀■1五角。受けにくい王手で迫ります。□4一玉と逃げますが■3三桂打の追撃に□4二玉と逃げたのがちょっと危険でした。ここは□5一玉から6筋方面に逃亡をはかれば捕まえるのは難しかったでしょう。□3三桂成■同金に■3一銀!と渡辺君も鋭く迫ります。お互い張り合うような早指しで、記録係を務める熱海支部長の原さんもいっぱいいっぱい。日頃小学生には、いい手が見えたら、すぐにその手に飛び付くのではなく、もっと得する手がないかもう一度考えてから指すよう指導しているのですが…。強烈な攻めに耐える立見君。■3八飛と追い返したところで□3四歩とふたをしておけば先手の攻めは切れていました。しかしかねての狙い、桂を手にしての王手飛車がさく裂。もう1ラウンドの始まりです。

(途中図)

■4八金  □3八桂成

■同飛   □9四歩

■3五飛  □3四歩

■3八飛  □8五歩

■5八玉  □7四歩

■6八銀  □7三桂

■6六歩  □8八銀

■4五桂  □4四銀

■1五角  □4一玉

■3三桂打 □4二玉

■2一桂成 □3三銀

■同桂成  □同金

■3一銀  □3二玉

■2二銀成 □4二玉

■3四飛  □4一桂

■3二成銀 □同玉

■3八飛  □8九銀成

■1一成桂 □4六桂

      (指了図)

 【図版】途中図(□4六桂から)

 【図版】指了図(□4六桂まで)