ロケットこんろで蒸しパン作りを体験する子ども(伊東里山クラブ提供)

 9月1日の「防災の日」に合わせ、いざというときのために覚えておきたい情報を集めた。伊東市が普及に取り組む「シェイクアウト訓練」、被災時に役立つ「ロケットこんろ」「新聞紙スリッパ」「ポリ袋調理」「折りたたみ式防災ヘルメット」を紹介する。

 ■一斗缶で「ロケットこんろ」 無駄少なく高火力

 「アウトドアで役立つ道具は災害時にも役に立つ」と語るのは伊東里山クラブ代表の高野政英さん(61)。廃材となった一斗缶で簡易こんろ「ロケットこんろ」の作り方をアウトドア教室などで教えている。

 ロケットこんろは一斗缶の中にL字形のステンレス製煙突を埋め込んだシンプルな構造だ。たき火と違い、煙突内部で強い上昇気流が発生し、無駄なく火力を鍋に伝えることができる。

 炊飯を行う場合は、1合の米と水220ミリリットルを鍋で炊く。このほか、蒸しパンなども調理が可能だ。

 高野さんは使用場面として「家の全壊を免れたが、電気とガスが復旧しない時、避難所でカセットこんろが不足した時などが想定できる」と話す。

 ■自分の身は自分で守る“シェイクアウト”

 伊東市は2015年度から、総合防災訓練に自主参加型一斉防災行動訓練「シェイクアウト」を取り入れている。

 シェイクアウト訓練では、一人一人がその場で自分の身を守るための安全行動を一斉に行う。08年に米国で始まった。指定された時刻にその場で「低い姿勢を取って」「頭を守り」「動かない」の三つの安全行動を取る。

 市は「自分の身を守るためには数秒の猶予しかないかもしれない。シェイクアウト訓練を、自分で自分の身を守ることの重要性を考えるきっかけにしてほしい」と話している。

 ■災害時にポリ袋調理 おかゆ、蒸しパン、あえ物など

 伊東市の保健委員と健康づくり食生活推進協議会会員は防災研修の一環で、ポリ袋と家庭用の鍋を使った災害時の調理方法を学んだ。市健康推進課職員の説明を聞きながら、10種類の料理を作った。

 被災直後で少しの水しか使えないことを想定した。材料をポリ袋に入れ、混ぜ合わせたり鍋で沸かしたお湯で温めたりするだけで完成する。

 研修で紹介されたメニューは「米と水をポリ袋に入れて温める『おかゆ』」「ホットケーキ粉とトマトジュースをポリ袋に入れて温める『野菜蒸しパン』」「キュウリとサバみそ煮の缶詰、酢、ゴマをポリ袋に入れて混ぜる『あえ物』」など。

 同課職員は「紹介したメニューはいずれも薄味で、野菜をなるべくたくさん取れるよう工夫した。被災時に健康を維持する上で、食事の果たす役割は大きい」などと話した。

 【写説】ロケットこんろで蒸しパン作りを体験する子ども(伊東里山クラブ提供)

 【写説】総合防災訓練で「シェイクアウト」に取り組む参加者=伊東市の門野中

 【写説】ポリ袋を使った調理方法を学ぶ研修会参加者=伊東市保健福祉センター