機械を流れるホワイトチョコレートに覆われた「ホール・イン」=伊東市松川町の工場

 ■「味変えず、質落とさず」

 丁寧に銀紙に包まれ、開けると白く丸い形をした菓子が姿を現す。伊東市を代表する登録銘菓「ホール・イン」は、発売から半世紀以上がたった今も市民だけでなく、多くの人に愛され続ける息の長いヒット商品だ。製造、販売する梅家(本店・伊東市中央町)の3代目社長・橘田七緒子さん(68)は人気の理由を「味を変えず、材料の質を落とさないこと」と感じている。

 ■ゴルフボールに似せ考案 期間限定ピンクも

 1937年創業の老舗で、ホール・インは約60年前に誕生した。橘田社長によると、参考にする菓子があり、川奈ホテルという名門ゴルフコースもあって、母親の道子さんが「ゴルフボールに似た菓子を作ろう」と考案したという。完成から10年後に名前を登録した。

 白あんに温泉でゆでた卵の黄身、バターを混ぜ、ビスケット生地で包んで焼き上げ、ホワイトチョコレートで覆う。風味豊かな菓子は口コミで売れ、多い時は1日で1万5千個作る。橘田社長は「バターの値段が高く厳しい時もあったが、質を落とさなかった」と材料にこだわってきた。

 賞味期限は常温で1~2週間。顧客は首都圏にも多く、定期的に発送もしている。1個95円。河津桜まつりに合わせ、期間限定で「ピンク色」のホール・インも販売している。

 【写説】機械を流れるホワイトチョコレートに覆われた「ホール・イン」=伊東市松川町の工場