契約を解除させないようにしたり、法外な違約金を定めるなど消費者利益を害する条項は無効とされる

 消費者に不利な条項で無効となるのは、前回まで見てきた、事業者の損害賠償責任を制限する条項のほかに、3類型があります。

 【1】消費者の解除権を制限する条項【2】消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項など【3】消費者の利益を一方的に害する条項です。

 【1】は事業者に債務不履行があっても消費者の解除権(契約を一方的に解除する権利)を放棄させる規定や、前回見た瑕疵(かし)担保責任による解除権を放棄させる規定です。債務不履行や瑕疵担保責任として消費者に解除権が発生するのですが、これを放棄するという約款の条項などは無効となります。

 【2】により、損害賠償額の予定が解除に伴う平均的な損害額を超える場合、超える部分の損害賠償額の予定は無効となります。また、解除に伴う違約金の定めが、年14・6%の割合を超える場合無効となります。消費者が解除権を行使し、事業者に損害が生じても、消費者は平均的な損害額だけを支払えばよく、また、違約金も年14・6%だけを支払えばよいことになり、消費者が保護されることになります。

 【3】の例としては、正当な理由がないにもかかわらず、事業者からの解除や解約の要件を緩和する条項は、これに当たり、無効になると考えられています。

(小田原市・伊奈綜合法律事務所、伊豆の国市出身)

 【写説】契約を解除させないようにしたり、法外な違約金を定めるなど消費者利益を害する条項は無効とされる