■相性良さ一つに マッシュルーム形 一つ一つ和紙に包み、高級感

 相性のよい「あんパン」と「牛乳」を一つにし、ふわふわのマッシュルーム形。一つ一つ和紙に包み、高級感を加えた―。下田市二丁目の平井製菓(車沢正登社長)に、あんパンの常識を覆したヒット商品「ハリスさんの牛乳あんパン」の誕生経緯を聞いた。

 ■ 発想は “スイーツ”

 同店は和・洋菓子、パンを製造販売する1948(昭和23)年創業の老舗。パン部門は93(平成5)年ごろ、少子化に伴い学校給食用のパン需要が減少し、縮小を余儀なくされた。しかし、餡(あん)にはこだわりがあり、あんパンだけ残すことになった。

 「パン屋さんのあんパンではなく、高級感あふれるスイーツ」との発想で95年、「下田あんぱん」を発売した。

 7年後の2002(同14)年、車沢社長の両親である先代、先々代社長がたまたま訪ねた玉泉寺(下田市柿崎)の「牛乳の碑」をヒントに、「ハリスさんの牛乳あんぱん」を考案した。

 生地に牛乳を練り込んで焼き、こし餡の上にバターを注入した。口コミで広がり、メディアにも取り上げられ、下田を代表する“銘菓”になった。

 手作業のため1日2500個が限界。下田あんぱん5種合わせ1日平均1000~1500個を製造する。

 【写説】ハリスさんの牛乳あんパン

 【写説】あんパンの常識を覆した「ハリスさんの牛乳あんぱん」