東日本大震災において、岩手県・釜石東中学校の生徒が、小学生や高齢者にも声を掛けて一緒に避難したことで、みんなの命を助けた「釜石の奇跡」は記憶にあると思います。

 機会あって、釜石東中の生徒たちが津波から避難したルートを実際に歩きました。辺りの風景から、まさか津波はここまでは来ないだろうという場所でした。しかし、釜石の生徒たちは、防災の専門家から学校周辺の地形を教わり、津波は必ず襲ってくることを学習していて、その知識に基づいて主体的に防災訓練を実施していました。

 伊東市の学校(園)は、防災訓練などを年に3回以上実施しています。中には、訓練を毎月実施している園もあります。また、多くの学校(園)では、休み時間などに予告なしの抜き打ち訓練を実施しています。

 これらの訓練は、事前指導を丁寧に行い、臨場感を持たせることにより、子どもたちは避難経路を確認しながら避難場所を目指して、真剣に訓練に取り組んでいます。

 教育委員会では、「しずおか型実践的防災学習」を推奨しています。防災教育に関する出前講座を集約したもので、危険箇所イメージトレーニング、災害時判断ゲーム、防災かるた、避難所運営ゲームなどの教材を使った学習です。

 また、県の防災教育推進校の一つである県立の聴覚特別支援学校においては、災害時に「聞こえにくい子どもたち」の防災教育をどのようにするか研究をしています。このような取り組みや学習内容を基に、学校防災教育を推進しています。

 今後、予想される南海トラフ地震などの被害を最小限にするために、防災知識の普及やその学校(園)の特色を取り入れた実践的な訓練や学習を積み上げていくことが、極めて重要だと思います。