平成29年 函南町文化祭囲碁大会特選譜(上)

 ■黒・鈴木国夫(函南/二子) 白・後藤主哉(函南) 観戦記/宗像克典(日本棋院普及指導員)

 10月7日、毎年恒例の函南町文化祭の一環として囲碁大会が開催されました。この大会は函南町だけでなく、周辺地域からも参加者があり、棋力も級位者から高段者まで、バラエティーに富んでいます。今年は、初めての参加者も見受けられ、また毎月第1日曜日開催の月例会には参加できない方も顔を出されてにぎやかな会となりました。今回の棋譜はAクラスの中から優勝を左右した対局をお送りします。

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 この大会は5局の変則リーグで行われ、ここまで両者は3連勝できており、事実上の決勝となりました。手合い割りは2子ですがそこまでの棋力差はなく、黒の鈴木さんは多忙と不調が重なって月例会での持ち点が下がってしまったので、白の後藤さんには厳しいハンディとなりました。この碁もそれがそのまま出てしまったようで、黒ペースで進行しました。

 右下は定石ですが、右上に黒石がすでにあるこの場面では、とくに白19以下が重かったようです。カラミ攻めの標的になってしまったので、白13では21ケイマ黒19か22受けなら、そこでA(三々)に入る、あるいは13ですぐ19にツメるなど。それ以前に白5では単に9、いっそ、3ではゆっくりと24あたり割り打ちなどいろいろ考えられますが、置き碁では大型定石や形が決まることは黒に有利になってくるのでそれを避ける意味合いもあります。

 白19は攻めの急所ですが、すでに右上星に黒があるこの場面では難しくなりました。白21では26にカカる(ヒラく)のはどうでしょう。実戦は白25と伸びてもサカれ形なので気が進まないのですが、黒を攻め続けたいという白の方針がうかがえます。