「さびしい時間のとなり けやき図書館物語」を手にする桜井さん

 「本が読めるって、いいね!」というテーマでブックトークをしたときに出合ったのが『さびしい時間(とき)のとなり けやき図書館物語』(草谷桂子 作 ポプラ社)だ。生きるための知識と知恵がたっぷりつまった図書館が舞台の、高学年や大人にもお薦めしたい絶版で絶品の一冊。

 主人公は思春期の入口に立つ5年生の子どもたち。皆それぞれに生活があり、心に何かを抱えている。友達にも親にも言えないその何かを抱えきれなくなったとき、本と、けやき図書館と、そこに関わる人々が温かく見守っていた。そうしていつしか自分の力で悩みを乗り越え、成長していく姿は頼もしい。

 人々の交流と活動の場があり、利用者のさびしい心にも寄り添える職員のいる、理想の図書館がそこにある。

 あたみ図書館くらぶ 桜井恭子

 【写説】「さびしい時間のとなり けやき図書館物語」を手にする桜井さん