ヨメゴチ

 砂泥地を好み、茶色っぽい体色で、細長い体のヨメゴチ。頭部が小さく、尾ビレが著しく長い。ウロコがなく、丈夫な皮膚で覆われている。口がとがっていて、目は上に飛び出ている。目は砂底に潜ったときでも見える仕組みになっており、口は砂中の餌を探すのに適している。

 ふだんはヒレを閉じているが、泳ぎだすと各ヒレが開き、その姿はとても美しい。まるでグライダーが滑走するように見える。ネズッポ科の仲間で、日本の海には40種ほどいるらしい。

 砂底にたたずんでいる姿を見つけて、写真を撮ろうと近づいて行くと、警戒して少し背ビレを立てる。さらに近づくと逃げる体勢となり、体の倍くらい大きくヒレを開き、威嚇する。逃げ足は速い。追いかけても砂底に同化してカムフラージュをするので、見失ってしまうことが多い。なので良いアングルで写しにくい。そんな巧みな防御術で生きている彼らは、砂底の忍者のように感じるのです。

 【写説】ヨメゴチ