3社連携について話す早川、小林、伍堂社長(左から)=伊東市の川奈ホテル

 ■伊豆箱根 安心・安全、地元に還元

 ■東海自動車 快適で優しいバス追求

 ■伊豆急 豪華観光列車起爆剤に

 田中実・本社社長 伊豆を発展させていくには3社が手を携え、共通項を持つことが重要。期待値は大きいがどうか。

 伍堂文康・伊豆箱根鉄道社長 3社の路線などで利用できる伊豆半島周遊フリーパスの伊豆ドリームパスがあり、伊豆のゴールデンルートを示している。今後も企業体は違えど、伊豆の旅を満喫できる仕組みやおもてなしができるよう、2人の話を踏まえ、できるだけ真剣に考えたい。

 早川弘之・東海自動車社長 ドリームパスより、もっとフリー性のある、分かりやすい乗車券や小銭がいらないICカードのようなものも考えられる。伊豆の体力からするともう一つ違う基盤づくりが必要で、取り組む項目はまだまだたくさんあるので、これから取り組みたいと思っている。

 小林秀樹・伊豆急行社長 利用客の利便性を考えるのが非常に大切で、何とかやってみたい。(JRグループの大型観光宣伝)DCに合わせ、ドリームパスを進化させた形で、キャンペーンに訴えることができ、外国や日本の方に2泊、3泊と伊豆の良さを味わってもらえるようなようなものをぜひつくりたい。担当者レベルで話を進め、協力させてもらいたい。

 田中 昨年運転を開始した(横浜―下田間の)「ザ・ロイヤル・エクスプレス」を活用した、3社による伊豆を周回してもらう観光ルートを作ってほしい。3社がより連携を強め、伊豆を訪れる観光客が2倍、3倍になるような、核となる仕組みができればと願っている。最後に、今後の展望や戦略ついて聞かせてほしい。

 伍堂社長 昨年6月に社長に就任したとき「安全、安心」と「地域としっかりつながってやっていこう」と呼び掛けた。ともすれば鉄道会社というのは線路を敷けば、黙っていてもお客さんが乗ってくれるという発想になりがち。しかし地元と向き合い、地元の声を聞いていかないと、会社の次の100年はない。もう一度、地元で認められ、安全・安心な交通手段を提供することで還元していくことの大切さを、社内に訴えかけている。地元なくして交通事業者として成り立たない。自分たちに何か新しい価値が提供できるかを、自分に問いかけてほしいと社員に言っている。これが、これからの全ての基礎になる。その上で2社と共同し、伊豆半島を盛り上げたい。

 早川社長 分かりやすい、乗りやすいバスへの取り組みが奏功し、バスの輸送人員が伸びている。基本に帰り、もう一度地元のバスに乗っていなかった人にバスの乗り方を案内し、一人でも多くバスに乗ってもらう取り組みをし、快適さや人への優しさを併せて追求したい。長期的には伊豆縦貫自動車道と、マイカーに代わる伊豆の足になり得るバスの自動運転を活用したシステムなどへ、しっかり把握しながら取り組んでいきたい。

 小林社長 「伊豆とともに生きる」を、伊豆急グループ全体の社是にした。伊豆に生かされている企業であることと、伊豆定住、観光客来遊の活性化に寄与する企業であることを明確にし、努力していくことを考えている。列車では、昨年導入した「ザ・ロイヤル・エクスプレス」を活用し、この列車でしか味わえないオンリーワンの付加価値をさらに高めることで、伊豆観光の起爆剤としていきたい。定住者を増やすことも大きなテーマ。活用されていない別荘地を定住用に仕様を変えるなどの取り組みを強化している。また伊豆にオリーブを植えて6次産業化する事業は、あと2年ぐらいで商品化ができブランドが確立できるのでは。この新しい産業を伊豆の活性化につなげたい。

 田中 皆さんの地元に根ざした考えを推し進めてもらえば、伊豆の明るい活路が見いだせ、発展の余地が十分にあると感じた。

 【写説】3社連携について話す早川、小林、伍堂社長(左から)=伊東市の川奈ホテル