SPS熱海囲碁クラブ特選譜(中)

 ■黒・大川清(五段)白・小原稔雄(六段) 解説・太田次伸(元伊豆本因坊)

「棋風」

 白の小原さんは、相手の強弱に関係なく、一手一手が慎重で、地に足がシッカリ付いているという表現がよろしいのでしょうか「自分の碁」を打つ方である。

 対して黒の大川さんも慎重派と思いますが、本局は大事な場面で、結果的に少し着手が残念ながら早かったようです。

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 本日の起手は黒の手番で、右上に35とした所からであるが、白は36のハネ出しから、38のアタリをキカして、40を打ってから42とツギは頑張った手順です。次の黒は右上隅に43とすれば、白は44の守りで打ちたいところですが、黒はここでは例により17の二へアタリをしてから45へ打つ手順であり、黒は49から51として連絡であるが損をしています。

 白の52は黒の応手を聞いた手であり、黒は堅実な53にすれば白54として、黒55と追えば白も56と二間トビで早逃げをはかる。

 次の黒57では、下辺のABCDのいずれかに打ちたい。

 白の58に黒は59と打ったが、参考図1のごとく、黒1としたい、もし白が2とノビれば、そこで黒は3と打つ調子であり、白は形からして4としたいが、黒5と切られるでしょう。白4で5と打つのではアキ三角の手でつらい。故に参考図2のごとく、黒1には白2と打つのが筋であり、黒3のハネには白4と打って愚形を避けます。黒63は好点。

 白の64では下辺に一着備えたいところで、黒の65、67は小さく、ノータイムで打たれたが、黒も下辺に打ちたいところでした。

 【図版】第2譜(35~68)

 【図版】参考図1、2