法定、または任意の後見人が本人に代わり財産管理や身上監護を行う

 前回見たとおり、成年後見は判断能力が衰えた人を支援・保護するための制度です。

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未成年者を保護するための未成年後見制度というものがあります。これとの区別のために「成年後見」と言いますが、以下では成年後見のみを指して「後見」とします。

 後見では、財産管理と身上監護を本人以外の人が行い、本人の財産などを保護することになります。ここでいう本人以外の「人」には、自然人(生身のひと)だけでなく、老人ホームを運営する社会福祉法人などの法人も含むので、法人も後見人に成り得ます。

 財産管理の内容としては、預貯金の管理、不動産の管理や処分、賃貸借などがあります。また、身上観護の内容としては介護契約、医療契約、施設への入所契約などがあります。

 後見制度は大きく分けると、法定後見と任意後見に分けられます。任意後見は、本人が将来の能力の低下に備えて、本人が選んだ人との間の契約(任意後見契約)で代理権をあらかじめ与えておく仕組みです。法定後見は、家庭裁判所の審判により開始し、本人の能力の低下の度合いに応じて、後見、保佐、補助の3類型があります。任意後見と異なり、法定後見の後見人、保佐人、補助人は、家庭裁判所が選任します。

(小田原市・伊奈綜合法律事務所、伊豆の国市出身)

 【写説】法定、または任意の後見人が本人に代わり財産管理や身上監護を行う